味が欲しい日奈子

 

数年前に付き合っていた日奈子の話。

彼女は変わった性癖の持ち主だった。

 

フェラチオをする時「味が欲しい」と言うのだ。

 

おちんちんには味がないので、チョコレートや生クリームをつけて味わいたいらしい。

 

生クリームをしぼって乗せた時は想像よりも冷たくて、見た目も滑稽で笑ってしまった。

だけど日奈子の口の中で包み込まれると、冷たさと温かさが相まって、なんとも言えず気持ち良いのだ。

 

日奈子も甘くて美味しいと言っていたので、お互いウィンウィンだったと思う。

 

「じゃーん、今日はこれを使います!」

 

そう言って日奈子が取り出したのは、

「ちくわ?」

 

「そう。ちくわに縦に切り込みを入れて、それをおちんちんに巻いて食べるの。どう?」

 

どうと言われても。

生クリームと違って口の中で溶けるものじゃないから難しいんじゃないだろうか。

 

だけどせっかく日奈子がやる気満々なので、任せることにした。

 

ちくわを一本取り出して切れ込みを入れる。

それをおちんちんに巻くのだが、これがとにかく冷たい。

 

なんとか巻き終わると、日奈子はマヨネーズをかけて、ちくわを巻いたおちんちんを頬張った。

 

「いててて」

 

周りのちくわだけを噛み切るのは至難の業で、どうしてもおちんちんに歯が当たってしまう。

 

「んー、ちくわは難しいのかな。わたしもあんまり興奮しないし」

 

次に日奈子が用意したのはドーナツ。

ドーナツの穴におちんちんを引っ掛けるらしいのだが、ちくわと同じじゃないだろうか?

 

しかもよりによってオールドファッションを買ってくるもんだから、口の中の水分が持っていかれて、フェラチオが苦しい。

 

「ドーナツもダメだね。次はどうしようかなあ」

 

真剣に悩む日奈子をかわいいと思ってしまう。

あのまま付き合っていれば、とんでもないフェラチオを体験できたのかもしれない。